こんにちは、助産婦のチエコです♪
みなさん、出産後から退院するまでの間、赤ちゃんがどんな治療や検査を受けるか知っていますか?
どれも強制義務ではありません。ご両親の任意になります。
出産後のアフターバースプラン(これについては後日、お話ししますね)の一部として考えてみるといいかもしれません。
赤ちゃんがどのような治療や検査を受けるか?
まず一番初めに受けるのはB型肝炎の予防接種とビタミンKの注射です。B型肝炎の予防接種は生まれて24時間以内、ビタミンKの注射は生まれて6時間以内の接種が勧められています。たいていの場合は産後すぐにおっぱいをしっかり飲ませてから、赤ちゃんの計測をし、注射をし、洋服を着せる、こんな流れになっています。
B型肝炎の予防接種は、その名の通り、B型肝炎の予防のため。
そしてビタミンKは、赤ちゃんの出血を予防するために必要になってきます。
赤ちゃんはもともとビタミンKが少なく、母乳で育てる場合、母乳中のビタミンKもそれほど多くないため、注射で補います。粉ミルクで育てる場合は母乳の場合ほど心配しなくてもいいでしょう。
次に受ける検査としては新生児先天性代謝異常検査、日本語だとガスリー検査、英語だとNewborn Screening Testと呼ばれる検査になります。日本だと生後5日目に行いますが、検査方法が違うからか、オーストラリアでは生後36時間から72時間の間に行われます。これは血液検査で、赤ちゃんのかかとから少量の血液を試験紙の上に採取して行われます。
この検査ではフェニールケトン尿症、メープルシロップ尿症、ホメシスチン尿症、ガラクトース血症など1つの検査で多くの疾患をスクリーニングします。
これらの疾患は珍しい疾患で、普段の生活では発見されにくく、放っておくとお子さんの成長や生命にもかかわってきます。ですが、早くに発見されれば、特別な粉ミルクを与えるなどの方法で容易に治療することができます。
なので、検査義務はありませんが、強くお勧めします。
検査の結果、異常が見つかった場合のみ検査機関から連絡が来ます。多くの場合は、血液サンプルが足りなくて検査が十分にできなかった、との理由で連絡が来ます。またこの検査はあくまでもスクリーニングで、疾患の診断ではありません。
また入院中に聴覚スクリーニング検査も行われます。公立病院での出産の場合、入院期間が短いので、退院後に病院で行われることもしばしばです。
生まれてすぐの赤ちゃんの耳の中は水が多く残っていることがあり、正確に検査ができず、再検査が必要になることも多いです。
この検査は出産時の聴覚検査なので、その後、ずっと聴覚異常がないということを保証するものではありません。お子さんが大きくなるにつれ、音や声への反応に疑問を持たれる場合は医療機関を受診してくださいね。
少し長くなってきたので、続きは別コラムでお話しします♪