新生児の検査・治療2

乳幼児

前回に引き続き、赤ちゃんが入院中に受ける検査や治療についてです。

日常的に行われる検査

前回にお話しした、B型肝炎の予防接種・ビタミンKの注射・先天性代謝異常の検査・先天性聴覚異常の検査のほかに、日常的に行われる検査がいくつかあります。

検温

まずは赤ちゃんの検温です。

生後4時間までの間は1時間おきに赤ちゃんの検温を行います。

それ以降は、基本的に1勤務に1回の検温です。

生まれるときに羊水に胎便が混じっていた、分娩中にお母さんが発熱した、などのリスクがある場合は、4時間おきに検温をします。

酸素飽和度の検査

また血液中の酸素飽和度の検査もします。英語ではSaturation checkなどと呼んだりします。

赤ちゃんの足に酸素飽和度を調べるセンサーを付け、血液中に流れる酸素の量を検査します。検査結果が95%以上であれば問題ありません。

検査のタイミングとしては生後4時間以降48時間以内に行われます。

黄疸の検査

赤ちゃんの黄疸の検査もします。

機械を使って、皮膚の黄色味を検査するのです。皮膚に光を当てるだけなので、赤ちゃんへの侵襲はありません。

赤ちゃんはもともと肝臓の機能が未熟だったり、赤血球の量が多かったりと、黄疸になりやすいんです。

すべての赤ちゃんがある程度の黄疸を発症しますが、たいていの場合は特に心配はいりません。発症時期は生後3-4日目がピークです。

ですが、黄疸が生まれてすぐに見られたり、正常範囲を超えている場合には、黄疸の様子を詳しく見るために血液検査が必要になります。

血液検査でも黄疸が強く認められる場合は、黄疸による脳へのダメージを防ぐため、光線療法と呼ばれる治療が行われます。

たいていの場合はベッドサイドで治療を受けられるので、赤ちゃんとお母さんが離れ離れになることはありません。

24時間ほど治療したのち、再び血液検査で黄疸が引いているかどうかの確認をします。

退院前検査

それから、退院前検査が助産師や新生児科医によって行われます。

頭の先からつま先まで、異常がないか、把握反射などの原始反射赤目反射の検査も含めて検査をします。

股関節形成不全の有無も検査をします。ここで検査に引っかかった場合や、妊娠中に骨盤位だった場合には、退院後に股関節のエコー検査が必要になります。

いかがでしたか?

2回に渡って、生まれてすぐの赤ちゃんの検査や治療についてお話ししました。生まれてすぐからたくさんの検査や治療がありますよねー。

公立病院での出産の場合は、これを短い入院期間で行うので大変です!

もし検査や治療についてわからないことがあれば、受け持ち助産師や医師に遠慮なく訊きましょうね。

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